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実践編


実践編


婚姻費用分担請求書

一般的な、別居期間中の生活費の支払いを求める書面の文例です。
生活する上で必要となる日々の経費、子どもの養育費用、など、支払うべき根拠や理由などの論理的な説明を記載するとともに、その困窮状況など、心情に訴え掛ける部分も状況に応じて明記された方が効果的であるかと思います。




婚姻費用分担請求書

平成●年●月●日


被通知人
 東京都●●区●●
 甲野 太郎 殿
通知人
 東京都●●区●●
 乙野 花子


 冠省。
 早速ですが、貴殿に対し、以下の通り通知いたします。

 私は貴殿とは、現在、平成●●年●●月●●日より別居をしております。
 当然、貴殿におかれても、事情や言い分はあるかもしれませんが、婚姻関係にある夫婦には相互扶助の義務(民法752条)があり、その収入や資産、社会的地位等に応じて、夫婦と子どもの生活費についても分担するべきとされており(民法760条)、自己の生活と同程度の生活を保持すべき義務があります。
 私は現在、子供達を抱えながら、日々の生活に追われておりますが、日常生活に支障をきたすほどの困窮状態にあり、不安で夜も眠れないような毎日を過ごしております。
 つきましては、家庭裁判所で公表されている婚姻費用算定表に基づき、婚姻費用分担として金●●万円の支払いを履行して頂けるよう、請求いたします。
 もしも本書面到達後1週間以内に送金がなく、何らの誠意ある回答すら頂けない場合には、やむを得ず、別途、●●家庭裁判所に対し、未払い分も含めて、婚姻費用分担請求の調停申立を取る所存です。
 なお、婚姻費用などの扶養に係る債権は、破産その他の法的な手続きにおいても「非免責債権」として、支払い義務を免れることはありませんし、強制執行の手続きにおいては、期限未到来の分も含めて手取り月収の半額まで差し押さえることが認められておりますので、申し添えます。
 また、今後の連絡事項については、言葉の齟齬によるトラブルを回避するため、すべて文書のみとして下さい。
 以上、宜しくお願い申し上げます。
銀行名●●●●銀行
支店名●●●●支店
預金種別普通預金
口座番号●●●●●●●
口座名義●● ●●

草々